聖典
出典: MormonWiki
絶えざる啓示の教義(信仰箇条第九条)に基づいて、モルモン教会(末日聖徒イエス・キリスト教会の俗称)の会員は、正典には将来与えられる啓示が加えられることを信じています。現在の正典には、聖書、モルモン書、教義と聖約、高価な真珠が含まれ、これらの聖典は、末日聖徒イエス・キリスト教会の「標準聖典」として扱われています。正典に新たな啓示が付け加えられるという信条は、現在のキリスト教では特異な点ですが、旧約聖書のモーセ以降の歴代の預言者が記録を書き綴り、旧約聖書として編纂されたこと、またこの旧約聖書にキリストの時代の使徒や預言者の言葉が追加されていったことを考えると、預言者に啓示が与えられ聖典に加えられていくことは、何ら不思議なことではありません。
特に教会の大管長の宣言をはじめ、教会の中央幹部の多くの宣言は、上記に示した正典としては加えられてはいませんが、教会の正式な信条の聖文として扱われています。その例として大管長会、十二使徒定員会の署名の入った正式な宣言として、家族に関する教会の教義を定義した家族:世界への宣言(1995年)があります。
ですから、モルモンは、預言者や中央幹部から発表された最近の声明も現代の聖文として見るよう勧告されていますが、盲目的にそれを受け入れることは促されていません。末日聖徒は、このような声明と聖典一般に含まれている教義の真実性について自分で真実かどうかを知るために、祈るよう勧告を受けています。
英語圏の教会員は、欽定訳聖書を使っています(ウィキペディア「欽定訳聖書」を参照[1])。ジョセフ・スミスも聖書を翻訳しました(ジョセフ・スミス訳聖書。)しかし、ジョセフ・スミス訳の聖書は、教会員によって一般的に使用されていません。教会が出版している聖書は、欽定訳聖書で、その脚注にジョセフ・スミス訳の抜粋を参考として挿入している箇所があります(教会出版の英文聖書にはJSTの略で脚注に記載され、欽定訳とJSTを比較できる)。モルモンは聖書を正典として受け入れ、神のみ言葉であると信じていると同時に、英文聖書には翻訳・印刷過程での誤写、誤訳、誤植などがあり(ウィキペディア「英語訳聖書」を参照)、最も初期に訳された原稿にも脱字や脱稿、誤訳が見られています。(John A. Tvedtnes,”Defining the Word: Understanding teh Hisotry and Launguage of the Bible”、American Fork, UT, Covenent Communication, Inc. ISBN 1-5 Fork, UT, Covenent Communication, Inc. ISBN 1-59811- UT, Covenent Communication, Inc. ISBN 1-59811-078-0は、分かりやすく貴重な聖書翻訳史とともに言語の変遷史も詳しく書かれている。)
しかし、誤りは別として、聖書自体には預言者や使徒の神の教えが記録されていることを信じています。このため、ジョセフ・スミス訳は、預言者ジョセフ・スミスが神の賜物を通して翻訳した霊感訳として、さらに聖書の理解を深めることに役立つものであることは否めません。(大まかな歴史:和訳史[2]、聖書翻訳史[3])
教会は以下の書物を正典として受け入れています。:
- 聖書. 旧約聖書と新約聖書とから成り、聖書の記録にはイエス・キリストとその預言者らの教えが書かれています。(日本聖書協会「聖書を知る」[4]を参照。)
- モルモン書. 古代アメリカの預言者らが記録した神と人との交わりの記録です。
- 教義と聖約. 主に預言者ジョセフ・スミスによって編纂された啓示、教会の方針、
書簡及び声明文からなり、この他の現代の預言者らの記録も掲載されています。
末日聖徒は、神が神の子供たちに啓示を与えられるという啓示の原則を文字通り信じています。教会員個人個人は、神聖な啓示の真理の確認、知識と知恵、個人が遭遇する苦難や逆境に対する神からの助けや霊感を得ることができると信じています。また親は、子供を義しく教え導き、家族を育むために必要な霊感を聖典を通して得ることもできます。しかし教会全体に関する神からの導きは、教会の大管長である預言者を通して啓示が与えられることを信じています。これは古代の預言者、アブラハム、モーセ、ペテロやその他の聖書に登場する霊的指導者が神から啓示を受けたことと同様です。
