神権
出典: MormonWiki
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神権の定義
神権とは神の力と権能を言います。神はその神権の力で天と地を創造されました。この力によって宇宙の秩序が保たれています。そしてこの力を通してその業と栄光、つまり「人の不死不滅と永遠の命をもたらすこと」(高価な真珠, モーセ1:39)を達成されるのです。.
天の御父はその神権を末日聖徒イエス・キリスト教会(モルモン教会)のふさわしい男性に分け与えておられます。神権者はこの神権によって、イエス・キリストの御名によって行い、人類に救いをもたらす助けができます。そして福音を説き、救いの儀式を執行し、地上における神の王国を統治することができるのです。教会の男性はふさわしい神権保持者による按手 によって、神権者に聖任されます。使徒パウロが教えているように、「この栄誉ある務(つとめ)を自分で得るのではなく、アロンの場合のように、神の召しによって受けるのである。」 ([ヘブル5:4])
神権者は「定員会」と呼ばれるグループに分けられます。男子および少年たちは神権定員会によって互いを強め合い、自分たちの住む近所や地域社会で奉仕できるように自らを組織します。女性や少女たちは、神権は受けませんが、地上で愛深い天父の目的を遂行するために同様に大切な役割と責任を担っています。そして神権者と同じようにすべての祝福にあずかることができます。
アロン神権
「歴史」
アロン神権はメルキゼデク神権の指揮の下に機能し、力と権能に関してはより小さい神権です。古代イスラエルの祭司や大祭司の家系であったモーセの兄アロンにちなんで名づけられました。古代には、レビ族のみがこの神権 (この理由でレビ神権とも呼ばれる)に任じられていました。キリストの降臨に伴い、直系世襲の制約が解かれて、どの氏族であっても資格のある男性であれば誰でもこの神権を受けることができるようになりました。モルモン教会はこの伝統を続け、12歳以上の資格ある男性は誰でもアロン神権の聖任を受けることができます。
アロン神権の中には4つの職があります。それぞれの職にはその職に特定な義務と責任が伴います。そして次の職に進んだ後もそれまでの職のあらゆる力と権能を持ち続けます。
- 「執事」:男子は12歳になると「執事」に聖任されます。執事定員会の一つの義務は、教会と教会員を見守ることです。さらにまた、「警告し、説き明かし、勧め、教え、またキリストのもとに来るようにするべての人を招かなければ(教義と聖約 20:59) なりません。執事は聖餐式の出席者に聖餐を配り、断食献金を集め、ビショップを助け、メッセンジャーとなり、神殿で死者のために身代わりのバプテスマと確認を受け、集会で話をしたり、集会所やその敷地の整備をすることもできます。
- 「教師」:男子は14歳から「教師」に聖任されます。教師の責任は教会員を見守り、強めることであり、「偽り、陰口、悪口のないように取り計らう」(教義と聖約20:53-55)ことです。また聖餐を準備し、ホームティーチャーとして働き、ワードの集会やステーク大会では敬虔な態度で案内人として働き、ビショプリックを助け、セミナリーに出席します。
- 「祭司」:男子は16歳から「祭司」に聖任されることができます。祭司定員会は「説き、教え、説き明かし、勧め、...また各会員の家を訪れて、彼らが声に出して祈り、ひそかにも祈るように、また家庭におけるすべての義務を果たすように勧める」(教義と聖約 20:46-47)責任を持っています。祭司は聖餐を祝福することができます。また聖霊の賜物を与える権能はありませんが、バプテスマを施すことができます。
- 「ビショップ」:ビショップの職は、アロン神権の中で最高の職です。ビショップは祭司定員会の会長、アロン神権会長、それにワードの管理大祭司です。ビショップの職はアロン神権の職ですが、ビショップに召された人はメルキゼデク神権を持ち、ワードの全会員を管理することができるように大祭司の神権も持っています。
アロン神権は「天使の働きの鍵を持ち、...外形上の儀式...を執行する」(教義と聖約107:20)とされています。
メルキゼデク神権
「歴史」
より高い神権は、アブラハムが什分の一を払った古代の族長であり大祭司であったメルキゼデクの名をとって付けられています。教義と聖約107::3-4には、なぜこの神権がこのように呼ばれるようになったが説明されています。
- 「彼[メルキゼデク]の時代の前には、これは「神の御子の位に従う聖なる神権」と呼ばれていた。しかし、至高者の名を敬い尊ぶことから、この名をあまり頻繁に繰り返すのを避けるために、昔の教会員はこの神権を、メルキゼデクにちなんで、メルキゼデク神権と呼んだのである。 」
パウロはヘブル人への手紙の中で、キリストを「メルキゼデクに等しい大祭司」であると何度も繰り返しています。(ヘブル5:10)
メルキゼデク神権はアダムに与えられ、以後すべての族長や神が権能をお与えになった預言者に授けられています。この神権はモーセの時代にイスラエルから取り上げられてしまいました。その代わりに、より小さい神権であるアロン神権が与えられました。その後キリストがメルキゼデク神権を回復し、使徒たちに授けました。使徒たちの死後、大背教として知られている時代にこの神権は再び失われました。そして1829年に、キリストの使徒 (復活されたお方) が大神権をジョセフ・スミスとオリバー・カウドリ.に回復したのです。 [1]
「神権の職と働き」 アロン神権と同様に、メルキゼデク神権者はこれまで聖任されたすべての鍵と権能を保持します。例えば、アロン神権者が出席していない場合には、メルキゼデク神権者が聖餐を祝福して配ることができます。
- 「長老という称号:「長老」という称号は、メルキゼデク神権を保持する人には誰にでも使うことができますが、通常は男子の宣教師(例えば、スミス長老または山田長老など)または中央幹部(ラッセル・M・ネルソン長老またはメリル・J・ベイトマン長老など)に使われます。
- 「七十人:中央幹部と呼ばれ、七十人定員会の会員は大管長会と十二使徒定員会の管理の下にあります。七十人は伝道事業と他の教会の活動を管理し、教会員が居住するすべての国において教会を強化し、福音を宣べ伝えるのがその責任です。七十人定員会の会員は総大会で話すように依頼されることがあります。各定員会の定員は70名で、現在は5つの定員会があります。七十人の会員は円満解任されて、名誉会員になることがあります。
- 「大祭司」:大祭司は教会を管理する権能を持っています。大祭司に聖任された人は次のような召しの責任をもちます:ビショプリックの会員、ステーク会長会の会員、高等評議員、伝道部会長、ステーク祝福師 など。また長老定員会とは別に、大祭司定員会があります。
- 「祝福師」:祝福師 はステークのレベルで召され、中央幹部または十二使徒定員会から権能を受けたステーク会長によって聖任されます。祝福師の義務はふさわしい教会員に祝福師の祝福という特別な祝福を与えることです。このような祝福は、これを受ける人へ主が個人的に与えられる御言葉で、自分が生涯を通してどのような召しを与えられているのか、よりよい理解を与えてくれるものです。祝福師の職は終身職ですが、その義務を果たすことができなくなった場合には、もう一人の祝福師を召すことができます。
- 「使徒」:使徒はイエス・キリストの特別な証人で、終身職です。使徒に聖任された男性は、十二使徒定員会または大管長会の会員となります。使徒は教会を築き上げ、管理するために世界中を旅します。各使徒は王国のすべての鍵を持っていますが、先任使徒すなわち教会の大管長のみがすべての鍵を行使する権限を与えられています。他の使徒は大管長の管理の下にあります。
- 大管長:一時に一人だけが教会の大管長の職に任ぜられ、その職に伴う鍵と権能を執行することができます。大管長(「預言者」とも呼ばれる)は先任使徒 (年齢には関係なく在職年が長い順。「継承の順位」についての詳細は預言者を選ぶを参照)でまたメルキゼデク神権の会長でもあります。大管長は唯一の預言者、聖見者、啓示者として支持されます。そのために大管長は教会だけではなく全世界のために啓示を受ける資格を持っているのです。大管長は生涯この職にとどまりますが、健康の理由でその職務が達成できない場合には、大管長の認可によって大管長会の顧問がいくつかの職務を引き受けることができます。
メルキゼデク神権は「管理する権利を有し、この世のあらゆる時代に、教会におけるすべての職を管理し、霊的な事柄をつかさどる力と権能を持」ち、「教会のすべての霊的な祝福の鍵を持」っています。(教義と聖約107:8, 18)
黒人と神権
1978年までは、黒人男性は会員になって教会の中で奉仕することはできましたが、神権を受けることは許可されていませんでした。 (ポリネシア系のように、アフリカ系ではない他の皮膚の浅黒い人種はこれ以前にも神権を受けることができました。)
1978年、モルモン教会のスペンサー・W・キンボール大管長が受けた啓示により、すべてのふさわしい男性が神権を受けられると、大管長会の公式宣言によって発表されました。 デビッド・B・ヘイト はキンボール大管長がその啓示を受けたときに居合わせていました。何年も経ってから総大会で、次のような証を述べました。
- シカゴ・トリビューン」紙に目が留まりました。「モルモン、黒人に神権を付与する」と大きく見出しに書かれていました。そして副題には「キンボール大管長、啓示を受けたと主張する」とありました。わたしはその新聞を買い求めましたが、副題の中の「主張」という言葉をじっと見詰めました。その言葉だけが赤いネオンサインのように、飛び出してくるかのようでした。接続便に乗る通路を歩きながら思いました。わたしは今、シカゴにいて人々で混雑した空港を歩いている。しかし、わたしはこの啓示の証人なのだ。わたしはその場にいて啓示が与えられるのを目の当たりにしたのだ。わたしは確かに啓示を受けたそのグループの一員なのだ。あの新聞の編集者が「…啓示を受けたと主張する」と書いたとき、啓示が真実であることを知らなかったし、また印刷係も、印刷機にインクを注いだ人も、あるいは新聞を配達した人も知りませんでした。彼らはそれが真実、神よりの啓示であったことをほとんど知らないのです。彼らは、私がその場にいて知っていたことを知らないのです。(デビッド・B・ヘイト「この御業は真実です」『聖徒の道』1996年5月号、27)
モルモン教会の別の指導者は、アフリカの初期の改宗者について次のように話しています。
- 南アフリカのソウェトの住人モーゼス・マーラングはバプテスマを受けるために、16年間ひたすらじっと待っていました。マーラング兄弟は教会に入るまで長い間待たなければならなかったことについて、自分をコルネリオ(ペテロが福音を異邦人にも伝えるようにという啓示を受けた後、初期の教会へ加わった最初の異邦人)と比較して言いました。「コルネリオは神の使いが来て指示を与えるまで、神の御言葉を受けること、つまり教会員になるのを辛抱強く待っていました。」(使徒10:1–7) 63歳になった今、モーゼスはいつも参入している南アフリカ・ヨハネスブルグ神殿の敷地整備係です。またソウェト支部の長老定員会会長でもあります。(E.・デール・レバロン「アフリカの福音開拓者」『エンサイン』、1990年8月号、40)
1978年以後、モルモン教会はアフリカで大きく成長し、現在ナイジェリア、ガーナ、そして南アフリカに神殿があります。 2004年現在、アフリカのモルモン教会には220,000 人を超す会員がいます。
キンボール大管長がこの件に関して導きを求めようと決心した主な要因は、ブラジルで教会が成長していたことと、ブラジルやカリブ海地域の黒人の中での大きい成長が見込まれることだったと考えられます。
「黒人とモルモンについての詳しい情報は:
女性と神権
モルモン教会の女性には神権が与えられていません。しかしこれは神や教会が女性を劣ったものだとみなしているからではありません。女性は男性と全く同じ神権のすべての祝福にあずかることができます。しかし、男と女はモルモン教会の中で、また神の御前においては別々の責任を負っているのです。
モルモンの 使徒 ダリン・H・オークス長老はこの件に関して次のように話しています:
- 「ジョセフ・フィールディング・スミス」大管長はこのように説明しています:「姉妹たちは神権が与えられてはいませんが、… だからと言って主は姉妹たちに権能を与えられていなわけではありません。権能と神権は二つの別々なものなのです。姉妹たちが主の宮で行う業はつなぐ力をもち、なくてはならないものであるように、教会の中である事をする権能が人に、または姉妹たちにも与えられています。」 (「扶助協会雑誌」、1959年1月号)
- 「このスミス大管長の権能に関する教えは、預言者ジョセフ・スミスが扶助協会設立の時に、『神権の下に神権の形態に倣って組織する』と述べたことを説明するものです。扶助協会やそのほかの補助組織で指導者や教師が行使する権能は、末日聖徒イエス・キリスト教会との組織上の関連を通して、また召しを受けた神権指導者から各人が按手されることより、もたらされたものです。」 (ダリン・H・オークス「扶助協会と教会」『エンサイン』、1992年5月号, 39-40)
