恵み
出典: MormonWiki
末日聖徒の教義は、神の恵みなしには、誰も救われることはないと宣言しています。聖書辞典(末日聖徒イエス・キリスト教会発行の欽定訳聖書に掲載されている)は、恵みとは「イエス・キリストの豊かな憐れみと愛を通して授けられる人を助け強める神聖な手段」と定義づけています。さらに次のように詳細が説明されています。
主イエスの恵みを通し、贖いの犠牲により人類が不死不滅の体に復活し、またすべてのふさわしい人が永遠の命を受けるために墓から蘇り復活体を受けることが可能になった。同じように主の恵みによって、一人一人はイエス・キリストの贖罪に対する信仰を持ち、罪の悔い改めを通して、人ができる限りの自分の努力を尽くすだけでは持続できない善い行いをするための力と助けを受けます。この恵みは、すべての男女が最善の努力を尽くした後に授かる永遠の命と昇栄を可能にする力です(ニーファイ第二書25:23、エペソ人2:8-9、ピリピ人への手紙4:13、参照)。 英文聖書辞典'[1]
恵みと働き
末日聖徒の信条として強調しておかなければならないことは、末日聖徒は、その人の益を通して働きだけでなんとか自分に救いをもたらすことができるということは信じていないということです。末日聖徒の教義は、救われるには恵みだけで十分でもなければ、はたらきだけで救われるものでもないという教えており、多くのキリスト教派の教えとは異なっています。すなわち救いには、各個人が自分のすべての罪と弱点を悔い改めて、イエス・キリストの御心に従順に従い、キリストのみ名をその身に引き受け、イエス・キリストのみに信頼を抱くという聖約をイエス・キリストと交わすことが求められます。この聖約に入ることは、バプテスマで象徴されています。もし忠実で人が続けてすべての自分の罪を謙遜に悔い改めることに努めるなら、イエス・キリストの恵みによって、キリストの比類ないイエス・キリストの贖罪によって、神の王国に救われるに十分であることが約束されます。モルモン書には次のように書かれています。:
「神の御心に添わないものをすべて拒みなさい。もしあなたがたが神の御心に添わないものをすべて拒み、勢力と思いと力を尽くして神を愛するならば、神の恵みにより、キリストによって完全になることができる。そしてあなたがたは、神の恵みによりキリストによって完全になれば、決して神の力を否定することができない。さらにあなたがたは、神の恵みによりキリストによって完全になり、神の力を否定しなければ、神の恵みによりキリストによって聖められる。それはキリストの血が流されたことによるものである。キリストの血が流されたのは、あなたがたの罪の赦しのために御父が聖約されたことによるものであり、それによってあなたがたは染みのない清い者となるのである。」(モロナイ書10:32-33)
かつてこの世に生を受けた人の中で、イエス・キリスト以外は誰も罪の無かった人はなく、このためにキリストが戒められたように、すべての人々は完全になるためには神の恵みを必要としています(マタイによる福音書5:48)。このため末日聖徒は、「恐れおののいて自分の救の達成に努めな」(ピリピ人への手紙2:12)ければいけないということを信じています。ヤコブが述べたように、「悪霊どもでさえ、信じておののいている。」(ヤコブの手紙2:19)のですから、信じることだけでは十分ではありません。
末日聖徒は、私達の身代わりとして神から人類に与えられた神の独り子イエス・キリストの贖罪の贈り物こそ、恵みによって私達が救われる方法だと信じています。もし神が仲介されなければ、悔い改めがないため、私達すべては失われていたことでしょう。しかしこれは私達がキリストを信じる意外、何もしなくてもよいという意味ではありません。恵みを受ける人が自分の為すべきことに全力を尽くさなければ、恵みだげで十分ではありません。ですからモルモン書には、「わたしたちが最善を尽くした後、神の恵みによって救われることを知っているからである。」(ニーファイ第二書25:23)と教えられています。
末日聖徒イエス・キリスト教会の指導者の一人、ジェラルド・N・ランド長老は次のように教えています。:
- 「私達はキリストの愛によって肉体的、霊的な死から、恵みによって救われている。つまり罪と背きから恵みあるいは神の賜物によって救われているのです。救いのための神の贖いの力は、イエス・キリストから自由に得ることができますが、“私達の正義の働きは、私達の生活の中に賜物の効力をもたらす必須な事柄です。”罪は神からの阻害をもたらします。私達が罪を犯せば犯すほど、もっと神を阻害し、神の力のみで私達の罪から私達を救うに十分な神の力に効果的に利用することがさらに困難になるのです。」(「救い:恵みによるか働きによるか?」“Salvation: By Grace or by Works?”、エンサイン1981年4月号)
幼い子供たちや精神的能力が十分でなく善悪を自分で知ることができないか、あるいは自分の行動に責任を取れない人々は、イエスの恵みによって完全に救われています。ですから末日聖徒は、責任能力のあるおよそ八歳ぐらいの年齢に達していない幼い子供にはバプテスマを施さないのです。
外部リンク(英文)
- Salvation by Grace Alone? at FAIR
- Grace, by Bruce C. Hafen at Lightplanet
- Grace and Works by Jess Lindsay
- LDS view on grace, works and salvation from FAIR
- Salvation of Children in FAIR Topical Guide
