モルモンの宣教師
出典: MormonWiki
末日聖徒(またはモルモン) の宣教師を見たことがある人は大勢いるでしょう。みんな若いし、身だしなみの良い、黒っぽいスーツ、白いワイシャツにきちんとネクタイをしめて、いつも二人一緒だし、名札を付けているので、どこにいてもとても目立つからです。大勢の人が宣教師たちを見ているのは意外なことではありません。モルモン教会は世界中の教会の中で、最も活発に伝道活動をしている教会だからです。2004年には56,000人の宣教師が全世界に派遣されましたが、そのうちの4分の3は若い男性が占めています。
初期の時代から、末日聖徒イエス・キリスト教会(モルモン教会)は世界の各地へ宣教師を派遣する布教の教会でした。 伝道活動については、モルモン教会の集会では、会員たちが友だちや隣人と福音を分かち合うようにと、絶えず話題に上ります。
伝道活動は教会の基本的な原則で、 末日聖徒イエス・キリスト教会の最も目立つ特徴の一つになっています。「長老」と呼ばれ、2人一組で自転車または歩いている黒っぽい背広にネクタイ姿の若い男性宣教師たちは、世界の殆どの街の路上でよく見かけられる風景です。同じように2人一組で伝道する女性宣教師は「姉妹」と呼ばれます。宣教師はすべて教会本部から配属され、政府が許可を出す国には世界中どこにでも派遣されます。最高2年間を自費で奉仕し、外国語を学ぶこともしばしば要求されます。
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公式な宣教師プログラム
教会の公式の伝道プログラムは、世界各地に組織されている約330箇所の伝道地へ56,000人の宣教師を派遣しています。自転車に乗って、個別訪問をしたり、街頭で人々と話したり、大小の地域社会で奉仕活動をしている宣教師をよく見かけることができます。教会が派遣しているのはこのような19歳から24歳までの若い男性だけではありません。老若男女、伝道、奉仕中心などの宣教師がいます。伝道奉仕には家から遠く離れた伝道地で福音を宣べ伝える若い男女のようにフルタイムの宣教師もいますし、また自分の地域社会で奉仕するパートタイム宣教師もいます。これらのパートタイム宣教師は、「ステーク」と呼ばれている地元の教会区域で奉仕するために、よく「ステーク伝道」と呼ばれています。ステークはカトリック教会の司教管区のようなもので、いくつかのワードから成っています。
若い宣教師たち
1974年、当時のモルモンの預言者スペンサー・W・キンボール大管長は、教会のすべての若い男性はフルタイムの伝道に出るように呼びかけました。会員たちはそれに応えて、数年のうちに伝道に出る若い男女の数は2倍にふくれ上がりました。今でも年間平均およそ55,000人の宣教師 が奉仕しています。
モルモンの伝道活動には長い歴史があります。1830年、ジョセフ・スミスがモルモン書を発行し、教会を組織して間もなく、ジョセフ・スミスの弟サムエル・スミスが 最初の宣教師として派遣されました。新しく印刷されたモルモン書を携えて、ニューヨーク州北部の地域で伝道し始めました。この伝道によって、教会の2番目の大管長であり預言者であったブリガム・ヤング[1]などの、将来重要な指導者となる多くの人々が改宗しました。
それ以来教会は、どんなに厳しい状況下にあっても、迫害がどんなに激しくても、世界の隅々にまで宣教師を送り出しています。 (「モルモンの伝道活動の歴史」参照)
これはエレミヤの予言の成就です:
あ:見よ、わたしは多くの漁夫を呼んできて、彼らをすなどらせ、また、そののち多くの猟師を呼んできて、もろもろの山、もろもろの丘、および岩の裂け目から彼らをかり出させる。(エレミヤ 16:16)
今日、教会のすべてのふさわしい若い男性は伝道に出るように求められています。またすべてのふさわしい若い女性も伝道に出ることができ、多くはそれを実行しています。宣教師本人とその家族はすべて、あるいはできるだけ自己負担で奉仕をします。伝道に出ることを希望する若い男性が経済的な事情でそれができない場合には、ワードと呼ばれる本人の地元グループの会員たちが経済的な援助をします。また宣教師のために設けられた教会の一般基金の中から援助を受けることもできます。しかし通常は、宣教師本人とその家族が貯金をして、伝道期間中の費用を負担します。多くの若い会員は将来の伝道のために、幼いときから伝道基金として貯金をしています。
男子が19歳(女子の場合は21歳)になると、伝道に出る準備として教会へ名前を提出します。十二使徒定員会などの教会指導者たちは、どこで宣教師を必要としているかやその他を祈りをもって考慮します。それから一人一人の宣教師を特定な「伝道部」に割り当てます。宣教師候補者が「召し」を受けると、家族全員が大喜びで祝います。
宣教師がどこへ召されたかによって、「宣教師訓練センター」(MTC)へ入ります。ここで宣教師たちは語学の集中訓練や福音の勉強、そして福音の教え方の訓練を受けます。(詳しい情報は下記の宣教師訓練センターをご覧ください。) 宣教師たちは数週間の訓練の後、それぞれの伝道地へ出立します。「伝道地」は福音が述べ伝えられている場所を言うので、全世界が伝道地になります。時には(ユタ州内でも宣教師は伝道していますが)、ユタやアリゾナ北部、アイダホ南部など、モルモンが人口の大半を占める地域以外の場所を指して言うことfあります。
伝道部はすべて「伝道部会長」が管理しています。伝道部会長は宣教師を指導し、伝道部内の様々な地域で働くように割当てをします。主が弟子たちに2人一組で行くようにと命じられたことから、各宣教師には同僚が割当てられます。マルコ6:7には、「(主は)十二弟子を呼び寄せ, ふたりずつつかわすことにして、彼らにけがれた霊を制する権威を与え」られたことが記されています。二人は同僚として通常、4または5ヶ月ぐらい共に働きます。長老や姉妹たちは伝道部の中であちこちの地域へと転勤があります。これは求道者が、主にではなく、尊敬する宣教師に特別な感情を持つのを防ぐためです。新しい宣教師が経験を重ね、言語や人々の習慣を習得すると、自分よりさらに新しい宣教師の「先輩同僚」になることができます。そして新しい宣教師のトレーナーの役目を果します。ベテランの宣教師にはさらに大きな責任が与えられ、「ディストリクト・リーダー」、「ゾーン・リーダー」、あるいは「会長アシスタント」になります。
宣教師には数々の規則が課せられています。その多くは伝道の仕事に集中できるようにするための規則です。宣教師たちは規則に従うことによって、謙遜で主に従順になるので、聖霊を通して霊感を受け、御霊によって教えたり奉仕することができるようになります。大切な規則のいくつかを挙げると:
- いつも同僚と一緒に行動しなければならない。
- 起床は6時半、就寝は10時半などの日課をきちんと守る。
- 毎週、両親と伝道部会長に手紙を書く。
- 異性とデートしたり、気を引いたり、二人きりにならないことを厳守する。
- テレビや不適切なメディアを見たり聞いたりしない。
宣教師たちは聖典や教会の他の書物を読んだり、心を鼓舞させるような音楽を聴くことはできます。
宣教師たちは聖書やモルモン書などの聖典を読んだり、会う人には福音を述べ伝えたり、公園の清掃や英語を教えたり、近所で役に立ったりして社会奉仕をすることに時間を使います。また、毎週少なくとも10時間(多くの宣教師はそれ以上の時間を奉仕しています)の社会奉仕をします。人に奉仕したり、福音を教えることによって、「よい働きを」(使徒10:38)された救い主イエス・キリストの模範に従うことになるのです。
これらの若い宣教師たちは、時間やお金など、多くを犠牲にしてフルタイムで伝道しています。大学を休学したり仕事を休職して伝道に出る人も多いのですが、自分にも他の人々にももたらされる喜びによって、さらには伝道することによって得られるすばらしい経験と達成感など、豊かな報いを受けます。多くの「帰還宣教師」は、伝道期間がこれまでの人生で最も難しい時期であったけれど、最も報いの大きい時期でもあったと話しています。このため、多くの帰還宣教師は伝道を人生で「最高の2年間」と呼んでいます。2年間家族や友だちから離れていなければならないのは、大きな犠牲です。毎週手紙を書くことはできますが、電話は年に2回、母の日とクリスマスの日にだけかけることが許されています。伝道することで得られる他の利点は、リーダーシップやコミュニケーション、人間関係や言語のスキルを磨くことです。殆どのアメリカ人は英語しか話すことはできませんが、外国の伝道部で伝道した人は、伝道地の言語だけでなく、現地でしか学ぶことができない文化的なニュアンスを身に付けることができるのです。帰還宣教師は伝道中に取得したスキルによって、世界中で雇用されて実績を残しています。現に、数多くの会社が、特異なスキルを持つ帰還宣教師を特定して求めてきます。
夫婦宣教師
多くの会員は、若いときの伝道がすばらしかったことを思い出し、あるいはそれまでチャンスがなかったために、定年退職した後に伝道に出ます。このような宣教師は「夫婦宣教師」と呼ばれています。夫婦宣教師も常に2人一組で行動します。さらに独身者、配偶者と死別した人、または離婚した高齢者も教会のためにフルタイムの宣教師になることができます。個人でも夫婦でも、大勢のシニアが地元で、パートタイム宣教師として人道援助活動をしたり、訪問者センターや家族歴史図書室のスタッフとして奉仕しています。また家を離れてフルタイム宣教師として奉仕するシニア夫婦も大勢います。彼らは布教活動をしたり、人道支援、または世界各地で地元の会員が地域社会の良い指導者になるように教えたり訓練します。
シニア宣教師は、若い宣教師たちと同様に、伝道地に出発する前に宣教師訓練センターで訓練を受けます。そして特定の伝道部で、その伝道部会長の下で奉仕しますが、割当てられた特定な責任分野の管理者にも報告することがあります。例えば、人道支援宣教師の夫婦は、教会の大規模な人道支援プログラムと連携して仕事をします。またこれは、若い宣教師たちと同じように、自費での奉仕です。伝道と伝道との間には子供や孫たちと過ごす時間を取って、何度も伝道に出る夫婦も大勢います。伝道生活にはつらいことがあったり、孫たちに会えないという難点はあっても、シニア宣教師たちは自分たちの長年の経験や知識を生かして、信仰をもって主に仕える機会があることを喜んでいます。シニア宣教師たちは絶えず必要とされているので、定年退職者は伝道に出るように強く勧められています。大抵の場合、シニア宣教師はどこで、どんな奉仕をするかを選択することが許されています。
教会奉仕宣教師
教会の奉仕宣教師は人道支援、教育、指導者訓練、または技術訓練などを行う宣教師です。このような宣教師は、フルタイムで布教活動を行う宣教師と同じように召しを受けて世界各地へ派遣され、教会員かそうでないかに関わらず人々を助ける活動を行います。モルモン教会には末日聖徒慈善活動とよばれる大規模なプログラムがあり、教会の世界中すべての人道支援事業を管理し、現金、現物、またはこの事業のための時間奉仕を受け付けています。このプログラムは主としてボランティア宣教師によって行われ、管理業務はすべて教会の資金で行われているので、献金の100パーセントが貧窮者のために使われています。
教会の奉仕宣教師はどこでも引っぱりだこなので、何人いても足りない状態です。そのために教会は定年退職したすべての夫婦がフルタイム、またはパートタイムの宣教師として奉仕するように勧めています。人道支援奉仕をすることで、他の人を助けるだけでなく、人々と親しくなり、主に近くなることができます。新約聖書でヤコブが述べている「清い信心」が実行されているのです:「父なる神のみまえに清く汚れのない信心とは、困っている孤児や、やもめを見舞い、自らは世の汚れに染まずに、身を清く保つことにほかならない。」(ヤコブ1:27).
宣教師訓練センター
一人一人の宣教師は、伝道地に出発する前に、短期間宣教師訓練センターで訓練を受けます。現在世界の17ヶ所に常設の宣教師訓練センター(MTC)が設置されています。宣教師たちはここで、福音を教える準備をし、外国語を学び、宣教師の生活の説明を受けるのです.:
宣教師訓練センターは小規模な大学または生活共同体のようなもので、宣教師たちは伝道中に必要な教授技術を学びます。伝道地の言語をすでに話せる宣教師は、センターで3週間程を過ごして伝道地へ出発します。外国語を学ばなければならない宣教師は、センターに8から10週間滞在して、福音の勉強に加えて集中的な言語学習が行われます。MTCがない地域、または旅費の問題や政府の規制によってMTCへ来ることができない場合には、宣教師を準備するために、地元の教会の建物の中に臨時の宣教師訓練センターが設置されることもあります。
会員宣教師
「すべての会員は宣教師」とは、モルモン教会の前預言者デビッド・O・マッケイ大管長が述べた言葉です。これは言葉や行動で福音を宣べ伝えるというすべての会員の責任について述べている言葉です。1958年に、デビッド・O・マッケイ大管長は次のように言いました: :教会の会員すべては宣教師です。恐らく、一軒一軒戸別訪問する権限はあたえられていませんが、会員であるということだけで、良き隣人として適切な模範を示すという権限は与えられています。隣人は宣教師を観察し、私たちの子供でさえも、見られています。主は光です。その光をベッドの下などに隠したりしてはなりません。その光を高い丘の上に設置して、すべての人が光に導かれるようにしなればなりません。
- 大会報告、1958年10月、 93
モルモン教会の会員は、会う人には誰にでも福音の真理と力を分かち合うべきだと信じています。主は預言者ジョセフ・スミスに言われました、「見よ、わたしは、人々に証し警告するためにあなたがたを遣わした。警告を受けた人は皆、その隣人に警告しなければならない。」(教義と聖約88:81) 会員はこのメッセージが神からすべての人類に与えられたことを知っています。こういう理由で、この福音を会員にもクリスチャンではない人々にも分かち合うのです。クリスチャンには、救い主、イエス・キリストはすでに話され、今日生きている人類に重要なメッセージがあると述べてください。
詳しい情報は…
モルモンの宣教師については、次のウェブサイトでさらに詳しい情報を得ることができます:
宣教師データベース:
モルモン宣教師についての物語:
- God's Army: Mormon missionaries, PBS(全米公共放送)で放送されたモルモン宣教師の活動
宣教師サイト:
その他の外部リンク

